ビンディングペダルをアルテグラに変えて、一週間が経過しました。
クリート位置もいい感じで、調整できました。
クリート位置については、YouTubeやブログ等で紹介されているので、ご存知の方が多いですよね。
のち程、簡単に説明します。
私の場合、この1年で15,000キロ以上乗り、パワトレにはげみました。
しかし、クリート位置は、ほどんど変えていませんでした。「しっくりこない」「意味が分からない」と言った理由からです。
今回、以前とは全く違う位置になり驚いています。
ロードバイクの扱い方が変わり、クリートを理解できたからだと思っています。
- フィッティングが変わった
- フォームが変わった
- ペダリングがうまくなった
- パワーが付いた
ぶっちゃけ、1年前の自分とは別人なので当然クリート位置も変わるのは当たり前でした。本来ならもっと早く変えるべきだったかもしれません。
なので、初心者の方やこれからパワートレーニングをして強くなりたい方、レースに出たい方など、
「ビンディングペダルやクリート位置を変える前にやるべき事」そんなお話です。
クリート位置を変える前にやるべき3つの事【沼の脱出】初心者向け
「カチッ」こんな音に初心者は憧れますよね。
一番最初のロードバイクの改造かもしれません。それが「ビンディングペダル」への交換です。
そして、今回は誰しもが悩むクリート位置のお話です。
- 基本的なクリート位置
- フィッテイングは3回やるべき
- フォームで決まる
- ペダリングスキルを身に着けてからが望ましい
基本的なクリート位置は、どこでも見かける説明なので知っている方は飛ばして下さい。
では、クリート位置について深く掘り下げたいと思います。
基本的なクリート位置
クリート位置はどこでも紹介されているので簡単に説明します。
母指球(親指の付け根)と小指球(小指の付け根)を線で結んだ真ん中の位置がクリートの中心点となります。
分かりやすく上から見ると上記の画像です。
裏側は次の画像。
クリートの中心(●マーク)を母指球と小指球の一直線上に結んだ線が通っています。
角度を付けずにまっすぐ付けます。
シマノの黄色クリートは、フローティング角が左右3度ずつ可動角があるので、まずは真っすぐが基本。
左右は骨格の違い、骨盤の大きさによって変わってきます。骨盤が大きければ当然、外側に出ます。
一般的には背の高い人はシューズの内側。背の低い人はシューズの外側になる事が多いです。
しかし、骨盤の大きさは人それぞれです。女性の方は骨盤が大きいと言われますよね。
ここからが、微調整となります。
いわゆる「クリート沼」はここから始まります。
結論を言ってしまうと、初心者向がこのまま、クリートを調整しても一生沼からは抜け出せません。
フィッテイングは3回やるべき
- 長く安全に走れるフィッティング・フラットペダル(初心者)
- 前傾姿勢で安全に乗れるようなる・ビンディングペダル(脱初心者)
- レースに出たり、速く走るためのフィッティング(中級者)
- 海外選手の様なサドルが高く、次元の違う走り(上級者)
ー 初心者 ー 1回目
はじめてロードバイクを購入してお店でフィッティングしてもらうと、サドルが低かったり、ハンドルが高かったり、前傾姿勢の取りにくいポジションが基本です。
ブレーキをかけ、止まる動作をロードバイクで安全に行うためです。
いきなりレーシーなポジションは危険です。前を見る余裕もありません。
もちろん最初からビンディングペダルを付けないので、フラットペダルで楽に乗れる状態これが初心者の基本フィッティングです。
ー 脱・初心者 ー 2回目
バイクの取り扱いにも慣れ、公道を安全に前傾姿勢でスピードにも慣れて余裕が出てきます。
この頃にビンディングペダルに変更する方が多いのではないでしょうか。
しかし、前傾姿勢のフィッティングではないため、体に痛みが出たりします。
フィッテイングの重要性を知らずに、1年間も初心者のフィッティングでパワートレーニングを続けた結果、フォームが変だと指摘されていました。
再フィッティングで治りました。
ー 中級者 ー 3回目
レースに出たり、練習会やグループライド等、より深い前傾姿勢のフォームになります。ハンドルは低く、遠く、サドル位置もさらに高くなるかもしれません。
基本のフィッティングは下ハンドルを持った状態になります。
ブラケットを持つような走行がほとんど無くなるためです。安全に走行するためにも下ハンが基準となります。
ここまでくれば80%フォームが決まってくるので、大腿骨から真っすぐ脚が振り下ろされ、膝、ペダルが一直線に揃います。つまり、クリート位置が安定します。
私の場合、PWR4.5倍になるまで最初のフィッティングのままでした。
レース用のフィッティングに変えてもらった感覚は、違う乗り物。
ママチャリからロードレーサーに変えた時くらい、感覚の違いがハッキリと分かります。
ー 上級者 ー
YouTubeやブログで、プロのフォームやフィッティングが紹介されている事があります。一般向けではなくプロ仕様。
骨格は人それぞれ違います。
歪なフォームと言われて世界一になったライダーもいます。カンチェラーラやフルームなど。
しかし彼らは、彼は類まれなる才能があり、自信の特徴を生かし努力を重ねた結果です。自分の特徴を最大限に生かしたからこそのフォームだったりします。もちろん日本のトップレベルの選手だって一緒です。
そんな才能を持った人なんて、数千万分の一の世界です。
私たちは、違います。才能がありません。
真似しても絶対に速くはなれません。むしろ体を傷めたりするだけです。
フォームで決まる
前を向き、肩の力を抜いて、背筋、殿筋、腸腰筋等を使った力強いペダリング。
これを安定させるには体幹が必要です。
体幹トレーニングをすれば筋肉がつきますが、乗るだけでも鍛えられます。
腹式呼吸を意識し、体幹を使って体を曲げる。
これだけでも十分、体幹は鍛えられます。
体幹が安定したフォームを手に入ると、一点に力がかかる事が無くなります。(お尻、手、膝の痛みが改善)
骨盤が安定して、ペダリングもブレません。一連の動きはダイレクトにペダルに伝わります。
つまりフォームが安定していれば、クリートの位置もほとんど決まってしまいます。
「クリート沼」に陥る前に、フォームの改善が必要です。
ローラーの横に鏡を付けています。常にフォームを意識するためです。
ペダリングのチェックも同時に行えます。
ペダリングスキルを身に着けてからが望ましい
ビンディングペダルを付けると言う事は、脚とペダルが一体になっている事を体に覚えさせる必要があります。
上死点の0時から1時30分の一瞬の間に踏み込み、下死点では力が入っていない状態。と同時に、大腿骨で脚を上げいてる感覚など。
一回の上下運動の中でやる事がたくさんあります。レイコンマ数秒の世界です。
この一瞬一瞬がビンディングペダルを活かした特性であります。
スキルが上がれば上がるほど、踏み込んだ一瞬でペダルのどこに力が入っているか分かるようになります。
つまり、適正なクリート位置を把握する事が容易になります。
骨格の異常を除き、ペダリングスキルが無いのに「クリート沼」なんておかしな話。スキルがあるからこそ、わずかな感覚の違いを感じ取り調整する。
これが本当の「クリート沼」だと思っています。
パワトレ1年程度のおっさんが生意気ですが、毎日トレーニング前の10分間はペダリングを確認しています。力のかけ方、抜き方、チェーンを引く感覚を毎日体に叩き込んでいます。
地道な事ですが、ほとんどの人がやっていない練習だと思います。くりかえす事によって、ペダルに伝わる小さな感覚が分かってきます。
竹谷賢二さん(チャリダーのサイクルドクター)のロードバイクの作法 は、初心者にも分かりやすくフォームやペダリングについて紹介されています。擦り切れるほど読んでいます。
最後に
「クリートの位置が悪いから膝が痛い」
「力の伝わり方がよく分からい」
など、クリート位置の前にフィッティングやフォームをもう一度確認し見て下さい。
ペダリングが出来ていないのに、力の伝わり方は絶対に理解できません。
出来ていると思っているのは、踏み込んだ力がダイレクトに感覚として体に伝わるので、「できている!!」と思い込んでいる可能性が高いです。
まさに私なんですが・・・。
富士ヒルをやってみて初めて理解しました。
ローラーでは出来ているのに、いざ本番になったら踏めていると勘違いして、無駄に体力を使い果たしていました。ペダリングの練習が足りてなかったです。
何度も何度もペダリングの練習を繰り返すことで、足裏の点でどこで踏んでいるか分かるようになります。
その感覚を持っていなければ、一生沼から脱出する事は不可能だと思います。
フィッティング、フォーム、ペダリング等は人それぞれ考え方が違うので、参考にしていただけたら幸いです。